特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議 2003/03/28 答申

今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)
  特別支援教育コーディネーター(仮称)の役割
  
(1)   学校においては、教職員全体の特別支援教育に対する理解の下に、学校内の協力体制を構築するだけでなく、学校外の関係機関との連携協力が不可欠である。
  盲・聾・養護学校には、専門性のある教員や障害に対応した施設や設備があり、ほとんどの教育・指導上の活動は学校内で工夫の上で実施されることが多いが、例えば、医療的ケアの必要な児童生徒への対応のための医療機関や福祉機関との連携協力、学校外の専門家の非常勤講師としての活用など、常に児童生徒のニーズに応じた教育を展開していくための柔軟な体制づくりを検討することが肝要である。
  また、小・中学校においては、教職員の配置又は施設若しくは設備の状況を踏まえれば独自に対応するには限界があるため、盲・聾・養護学校や医療・福祉機関との連携協力が一層重要である。

(2)   このように、保護者や関係機関に対する学校の窓口として、また、学校内の関係者や福祉、医療等の関係機関との連絡調整役としての役割が必要となり、具体的には、各学校において、障害のある児童生徒の発達や障害全般に関する一般的な知識及びカウンセリングマインドを有する者を、学校内及び関係機関や保護者との連絡調整役としてのコーディネーター的な役割を担う者(特別支援教育コーディネーター(仮称))として、学校の校務として明確に位置付ける等により小・中学校又は盲・聾・養護学校に置いて、関係機関との連携協力の体制整備を図ることが重要である。また、盲・聾・養護学校の後述するような特別支援学校(仮称)としての地域での役割を踏まえれば、関係機関間の連絡調整を行う役割を有する特別支援教育コーディネーターについて具体的に検討することが重要である。